あの窓の向こう側
「ま、皆仲良くしたってや!こいつ、数日間こっちに滞在するだけで、来週末には関西に帰るけどな。」

「あ…よ、宜しくお願いします!」

そんなわけで、その日はいつメンに沙羅さんを加えたメンバーで盛り上がった。

沙羅さんを加えた光景は、いつもとは違った景色だった。

夕方になると皆、自分の病室に戻って行ったけど、私は自分の病室で天井を見ながら、出会った時の沙羅さんのあの曇った顔が忘れられないでいた。

皆と話をしている時は分からないけど、心なしか沙羅さんは私とはあまり話をしてくれなかった気がする…。

沙羅さんとは今日初めて会ったよね…。なのに何でだろう…。

そんなことを考えながら私は眠りについた。
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