あの窓の向こう側
その翌日から私の体調は不安定だった。寧ろ良くないと言った方が良かったかもしれない。

病室のベッドの上で一人天井を見上げながら、病は気からってほんとなんだなって心から感じていた。

私の体調を気遣ってか、いつメンの皆は私のことをすごく心配してくれたけど、皆で一気には見舞いに来なかった。

コンコンと音がして今日も誰かがやってきた。

『どうぞ。』と言うと楓さんが入ってきた。

「梨乃、調子はどう?皆心配してるわよ。」

『あ、はい。今日は比較的大丈夫です。心配かけてごめんなさい。』

楓さんはふっと優しい顔で笑う。
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