あの窓の向こう側
瑞希さんが外に出る許可が出た次の日、波流君は瑞希さんの乗った車椅子を押して病院の庭を散歩したらしい。
「その日は流石にうちと潤は気をきかせて、2人だけにしてやったんや。」
と沙羅さんは難しい顔で言っていた。
「ねぇ…波流…去年皆で見に行った…花火大会…覚えとる…?」
「あぁ!あの花火大会か。めっちゃ綺麗やったもんな。それに俺らが付き合い始めてから初めて一緒に見た花火やん。忘れるわけないで…。」
「ふふ…ありがとう。照れとるの?(笑)また、見に行きたいな…。」
「瑞希の体調が良くなったら行こうな。俺連れて行ったる!」
「…うん…。楽しみにしてる…約束…。波流…大好きだよ…。」
これが2人の最後の会話だった。その日の夜、容態が急変した瑞希さんは、亡くなったらしい。
「その日は流石にうちと潤は気をきかせて、2人だけにしてやったんや。」
と沙羅さんは難しい顔で言っていた。
「ねぇ…波流…去年皆で見に行った…花火大会…覚えとる…?」
「あぁ!あの花火大会か。めっちゃ綺麗やったもんな。それに俺らが付き合い始めてから初めて一緒に見た花火やん。忘れるわけないで…。」
「ふふ…ありがとう。照れとるの?(笑)また、見に行きたいな…。」
「瑞希の体調が良くなったら行こうな。俺連れて行ったる!」
「…うん…。楽しみにしてる…約束…。波流…大好きだよ…。」
これが2人の最後の会話だった。その日の夜、容態が急変した瑞希さんは、亡くなったらしい。