あの窓の向こう側
「んーにしても、聞いてた通りやな。」

『え?』

「いやな?昨日から入院しとるのはホンマやねんけど、挨拶して回ってるのはちょっと嘘やねん。そりゃあ同じ病室の人には挨拶したけどな。」

『…?』

波流君の言ってる意味が全く分からなかった。

『えっと…』

「あ、ごめんな。意味分からんよな。俺、看護士さんから聞いてきてん。この病室の女の子めっちゃ可愛いでってな。」

『は…?』

可愛い?私が??何かの間違いじゃないのかな。

『あの…それ、病室違うんじゃないですか?たぶん間違えてますよ。』
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