あの窓の向こう側

次の日、楓さんと爽汰君が来てくれて、楓さんにはこっそり有馬先生との話を話しておいた。

「はぁ？？何かおかしなことになってるわね…。梨乃、大丈夫なの？」

『はぁ…私も、よく分からなくて…かなり心配です…』

そんなことを話していると、トントンとノックがして、有馬先生が入ってきた。

「黒瀬さん。ちょっと急用なので、来てもらえますか？」

『え…あ…はい…』

楓さんはちょっと複雑な顔をして、爽汰君もいきなり有馬先生が入ってきて意味が分からないって顔してた。

「波流の主治医の先生じゃん。梨乃、知り合いなのか？」

『え…と…知り合いっていうか…』

爽汰君に何て言えば良いのか分からない…

「黒瀬さんの主治医の先生の代理で来ただけだよ。」

ニコッと笑う有馬先生。

とりあえず呼ばれてるんだし、行かなきゃだめだよね…。