あの窓の向こう側
私が困っていると、急に有馬先生の手が服の中に入ってきた。

『きゃっ…せんせっ…何して…』

私の問いかけにも無視。一応私重病人で…患者で…波流君が好きで…アタックされてる振りをしてた…そのはずなのに…この状況は何…!?

有馬先生の手が私の色んな場所に触れて私を刺激する。

『あっ…せんせ…い、や…あ…』

もう嫌だ…何がなんだか分からなくて、泣き出しそうになったその時だった。

「ええ加減にせえ!先生何しとんねん!梨乃に触るな!」

波流君がやってきて、私の手を引っ張り、抱き締めた。

『波流く…』

私の目から涙が溢れるのを見て、波流君は優しく私を抱き締めて頭をなでてくれた。

「梨乃…もう大丈夫やからな…俺がそばにおるから…」

そんな私たちを見て、

「やっと来たか。澤口君。てか、君ずっとそこのドアのとこに居たよね。」
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