あの窓の向こう側
病院のロビーに、私と有馬先生とイツメンの3人が見送りに来ていた。

「じゃあ、皆色々とほんまありがとな!また来るから、そん時は宜しく!」

「はぁ、波流も遂に退院か…」

「うるさいのが居なくなると寂しいもんだね。」

爽汰君と亮君が口々に言っている。本当は皆寂しいんだよね。

「波流、あなた病院に来るって言っても、98%位は梨乃のためでしょうけど…。私たちにもちゃんと会いに来てよ!?私たちだって大事な友達なんだからね?」

「はは…分かっとるって!」

「え!?波流と梨乃って…そうなっちゃったの!?まじで!?」

「…梨乃も波流なんかと付き合って…大変だね」

『爽汰君、亮君、言うのが遅くなってごめんね』

「まぁそういうわけや!梨乃に手ぇ出すなや?…特に爽汰!」
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