あの窓の向こう側
次の朝、私は病室で1人パソコンを見ていた。

メールボックスには、メールが3通来ていた。1つはお母さんからで、1つは波流君から。

そしてもう1つは、沙羅さんからだ。

【梨乃ちゃんへ。

沙羅です。今は地元に帰ってます。もうすぐテスト週間やから、気が重いなぁ。

この前は、ほんまにごめん。うちは波流の幸せを願っとると言ったけど、波流のことなんも分かってなかった。

波流から話聞いてて、波流にとっての幸せは梨乃ちゃんとおることなんやって思った。

いっぱい悩ませてごめん。うちもこれからは2人のこと応援しとるからね!もちろん潤にも話してあるし、瑞希も喜んどると思う。

うちら同い年やし、良い友達になれたら良いなと思っとるから、梨乃ちゃんさえ良ければ宜しく。うちにできることあったら何でもゆうてな!

また夏休みにはそっち遊びに行くから!

今はただ梨乃ちゃんの体調だけが心配です。体に気を付けてな。

沙羅より。】

読んでいて自然と笑みがこぼれるメールだった。
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