あの窓の向こう側
「…ぷ…」

え…?

「あははは。ごめんね。梨乃。今のは冗談だから。」

『ええええ!?じょ…うだん!?』

「そ!梨乃があまりにも幸せそうで、可愛いからつい意地悪しちゃった♪」

楓さん…。もうほんとかなわないな…。でも…

『よ…良かったぁ…』

冗談でほんと良かったよお…。

「ふふ…ごめんね。お詫びに教えてあげる。」

『何をですか?』

「あのね…」

楓さんはこっそり教えてくれた。

「私は爽汰が好きなの」

そして「2人だけの秘密ね」と言った。

爽汰君と楓さんは、絶対にお似合いだと思う。

いつか2人がそんな関係になれたら、心の底から喜んであげたいし、楓さんが望むなら、何だって協力したい。

今はまだ、2人だけの秘密だけどね。
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