あの窓の向こう側
「なんや…。ごめんな。やけど俺も早く梨乃に会いたくてな…。」

そう言って笑いながら私の頭を優しく撫でてくれている。

「それに梨乃は十分可愛いからな…整えるとかせんでも大丈夫やで。それから今日は梨乃が寝てるの見てて、すごい幸せな気持ちになれたわ。一番におはようって言えて嬉しかったで。」

『波流君…』

馬鹿だな私…外見ばっかり気にしてて…。波流君はそんなこと全然気にしてなくてありのままを見てくれている。それが本当に嬉しかった。

『ありがとう…』

「お礼やこ必要ないで。ほなもう少ししたら皆のとこ行こか!ほんまは梨乃とずっと2人でおりたいけど、あいつらにバレたらうるさそうやしな…。」

『ふふ…。皆波流君が来てくれるのを待ってるよ。』

そんなことを言いながら私と波流君は病室を出て皆の所へ向かった。
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