アイドルに愛されちゃったお姫様♪
「木村さん、大丈夫かしら?」
保健室の先生が、心配そうにそう言った。
あたし、倒れたんだっけ。
なんか頭がガンガンするし、風邪かな…。
「…あ、大丈夫です。
心配かけちゃってすみません」
「さっきお家に電話したんだけど、誰も出なかったのよ」
「そうですか…」
優、帰ってきてないんだ。
携帯の時計をみると、5時30分だった。
「お家の方はお仕事かしら?」
「はい。いまお母さんもお父さんもアメリカなんです。」