(中篇)トライアングル〜貴方が居たから〜【完】
「紀斗…パパには今、こっそりメールしてたの。これ」



おばさんが携帯を渡して来た。

画面には、届いたばかりのメール。

≪憂生でえぇと思う。琉聖と似とるやし。それに憂愛と憂紀の漢字も入っとるし≫

…良かった。

安堵のため息を吐きながら、おばさんに携帯を返した。

おばさんは携帯を受け取ると、「次は結婚だね。卒業したらだけど」と、笑った。

まだまだ若いのに、本当に尊敬する位、大人だ。

両親も俺も、爪の垢を煎じて飲むべきだ。



「結婚したら、2人目やんな!」



「それは運次第でしょう。ママは私たち2人しか生んでないし」



憂紀が愛斗へ冷静に突っ込む。

すると、おばさんがクスッと笑った。
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