(中篇)トライアングル〜貴方が居たから〜【完】
―憂紀 SIDE―
月日が流れて1ヶ月。
今日は憂生の退院の日。
赤ちゃんドレスに身を包んだ我が子は、誰よりも可愛い。
相変わらず小さいけど、2600グラムになったんだ。
「憂生ー。パパの抱っこで帰ろうかー」
「じぃじがえぇよなー」
「おじちゃまでちゅよねー?」
…誰でも良いよ。
私は荷物を持ち、母親と病室を出た。
ナースステーションで看護師さんに挨拶を済ませて、父親に荷物を渡した。
「ちゃんとだけ、琉聖ん家に挨拶して来る」
「じぃじと離れたくないねー?憂生」
「おじちゃまともなやんなー?」
私はシカトして、憂生を抱いてる琉聖とタクシーに乗り込んだ。