(中篇)トライアングル〜貴方が居たから〜【完】
放課後、定時に退社してくれたおじさんと合流。
いつ見ても、爽やかでカッコいい。
愛斗の父親には、負けるけど。
「コーラじゃなくて良いのか?」
「はい」
いつもはコーラばかりの俺も、今日ばかりはコーヒーを注文。
梅雨入り寸前で、ジメジメとするのか、おじさんはジャケットを脱いで、ネクタイを外した。
「琉聖が俺に会いに来た理由は察してるよ」
「え…」
「琉聖が隣に引っ越して来てから、ずっと知ってるんだ。当然だろ?
秋都と別の中学に入っから、家に来る事はないみたいだけどな」
秋都は中学受験をして、俺とは違う学校へ行った。
それで愛斗と知り合えたんだけどな。