(中篇)トライアングル〜貴方が居たから〜【完】
「どうだった!?」
診察を終えてロビーに戻ると、琉聖が飛んで来た。
「大丈夫だから落ち着いてよ;;」
猫のようにすばしっこいから、ビックリする。
次は火曜日に母親学級と母乳マッサージの指導に参加するだけで、今月は終わり。
「これからどうする?」
「飯でも行こうや」
父親と母親が、勝手に話を進めてる。
私は母子手帳を鞄にしまい、みんなの後ろを歩く。
「憂紀…」
遅れて歩いてた私に近付いて来る夕姫。
私は咄嗟にお腹を隠した。
妊娠してる事を知られたくない。
…赤ちゃん、ごめん…。