(中篇)トライアングル〜貴方が居たから〜【完】



連日、愛斗ん家に泊まる俺に、母親から連絡が入った。

おばさんに伝言して、自宅に帰ると、チビたちはお昼寝タイムで静か。

小学生と中学生は、部屋で自由タイム。

職員ルームに行くと、父親はソファーで居眠りをして、母親は封筒にお金を入れてる。



「ただいま」



「あ、おかえり。ちょうど良かったわ。これ、高瀬さんに渡しなさい。少ないだろうけど、琉聖がお世話になってるお礼よ。玄関にお米も置いてあるから」



「わかった」



母親には、憂紀の妊娠、父親なると決めた事は話してある。

夕姫を養子として迎えたり、他人の子を育ててるだけあり、“大丈夫なの?”とか、“覚悟あるの?”って訊かれたけど、認めてくれた。
< 64 / 108 >

この作品をシェア

pagetop