(中篇)トライアングル〜貴方が居たから〜【完】
連日、愛斗ん家に泊まる俺に、母親から連絡が入った。
おばさんに伝言して、自宅に帰ると、チビたちはお昼寝タイムで静か。
小学生と中学生は、部屋で自由タイム。
職員ルームに行くと、父親はソファーで居眠りをして、母親は封筒にお金を入れてる。
「ただいま」
「あ、おかえり。ちょうど良かったわ。これ、高瀬さんに渡しなさい。少ないだろうけど、琉聖がお世話になってるお礼よ。玄関にお米も置いてあるから」
「わかった」
母親には、憂紀の妊娠、父親なると決めた事は話してある。
夕姫を養子として迎えたり、他人の子を育ててるだけあり、“大丈夫なの?”とか、“覚悟あるの?”って訊かれたけど、認めてくれた。