(中篇)トライアングル〜貴方が居たから〜【完】
私が憂紀の立場だったら、必要以上に文句を言ったと思う。

…つくづく、ダメな人間だよ。



「お兄ちゃん…」



「ん?」



「嫌な思いさせてごめんね?
私…やっと気付いた。お兄ちゃんには依存してただけって。私は、賢作が好き。だからこれからは…ちゃんと妹になる」



血の繋がってない事を、気にし過ぎた。

でも、お兄ちゃんは血の繋がりがない子の父親になるつもりなんだもん。

血縁なんて関係ないんだよね。

ありがとう、お兄ちゃん。

憂紀と幸せになって。

私は、賢作の心を取り戻せるように、頑張るから。




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