(中篇)トライアングル〜貴方が居たから〜【完】
俺は憂紀を手招きする。
起き上がり、向かい合うように座らせる。
「よいしょ…」と、座った憂紀の表情はまだ戻らない。
「俺は、憂紀だけしか見てない」
「うん…」
「ただ、夕姫の事が片付いて、“ここにはもう居る必要はない”んじゃないかって思った」
「……」
憂紀は俯き、俺から目を逸らした。
仕方ない事なのに、辛いかもな。
結婚もしてないし。
親の力が不可欠なのに、勝手な事は出来ない。
これ以上、おじさんやおばさんに迷惑を掛けるのもダメだ。
「近いうち、帰る」
「…わかった…」
泣きそうな憂紀。
俺はそっと、キスをした。
起き上がり、向かい合うように座らせる。
「よいしょ…」と、座った憂紀の表情はまだ戻らない。
「俺は、憂紀だけしか見てない」
「うん…」
「ただ、夕姫の事が片付いて、“ここにはもう居る必要はない”んじゃないかって思った」
「……」
憂紀は俯き、俺から目を逸らした。
仕方ない事なのに、辛いかもな。
結婚もしてないし。
親の力が不可欠なのに、勝手な事は出来ない。
これ以上、おじさんやおばさんに迷惑を掛けるのもダメだ。
「近いうち、帰る」
「…わかった…」
泣きそうな憂紀。
俺はそっと、キスをした。