(中篇)トライアングル〜貴方が居たから〜【完】
―憂紀 SIDE―
琉聖を送り出してから1時間が経った。
退屈で、私は母親と買い物へ行く事に。
“着いたら連絡してね”と言わなかったから、琉聖からメールや着信はなし。
…昼寝でもしてるのかな?
私に付き合って、たまに寝てたもんね。
夜はあまり寝ない人だから、睡眠不足の解消の為にも。
「憂紀、ハンバーグと唐揚げ、どっちが良い?」
「そうだなー…両方かな」
「両方ね」
呆気なく会話は終了。
重たいお腹を抱えるように歩きながら、スーパーに入る。
「お父さん、カゴ一つじゃ足りないから!」
隣で騒がしいご夫婦を見る。