(中篇)トライアングル〜貴方が居たから〜【完】
1800グラムの小さい赤ちゃんは、保育器に入る事になった。
2000グラムを越えるまでは、別々。
「憂紀、頑張ったな」
病室で待ってた父親は、私を責める事はなく、褒めてくれた。
母親も、「パパに似てるね」と、呆れつつも、「おめでとう」と言ってくれる。
「琉聖は…?」
「一命はとりとめた。数日で意識も戻るだろうって」
…良かった。
子供の名前、琉聖に決めて欲しかったんだ。
最初は自分で決めるつもりだったけど、今は琉聖にって、思う。
良い名前を、考えてくれる気がして。