(中篇)トライアングル〜貴方が居たから〜【完】
生まれたばかりで、顔立ちが良すぎる。

さすが、高瀬家の血を継いだ子。



「憂紀が“名前は琉聖に付けて貰う”やて」



「名前…」



そんな重要な事、俺が良いのだろうか。

けど、手を握った時に思い付いた名前があった。

憂紀が考えてそうだから、言わないつもりだったけど。

―――名残惜しいが、憂紀の所にも行きたい。

後ろ髪を引かれながら手を離して、憂紀の病室へと向かう。

部屋に入れば、片方の胸を出したままの憂紀が呆然としてる。



「…………隠せや;;」



「そそそそうだね!;;」



搾乳器をテーブルに置き、俺らから背いて衣服を整える憂紀。
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