ライン
警告
「名取、ちょっと…」
「なんですか?」
「あのさ、前から言おうと思ってたんだけど」
「はい…」
「言いにくいんだけど…」
おそらく
人と人の間には一本の線が存在して
それが
低いか、高いか、
そんな定義
どこにもない
一歩
たった一歩
踏み出すだけで
簡単に折れたり
曲がったり
時には掠れたり
とても微妙で曖昧な
なんの意味もない
右と左を行き交う為に出来た
吊り橋のようなものなんだ
「あっ!もしかして告る?だったらムリムリ!アタシ好きな人居るから」