ライン

「交通費は規定だけど、会社が全部支給する。制服と靴は向こうが新しいのを出してくれるから」


「はい…」




どうしよう

嬉しい





「向こうは回転早いし忙しいからキツイ、でもそれだけ経験出来るし、頑張ればチーフにもなれる」


「はい!」




明日、会えるんだ

羽田さんに…

何て言おう



店長の声は既に右から左だった。
頭の中は羽田さんで一杯で

嬉しくて仕方なかった


なのに

店長の一言が

それを壊した






「名取、仕事と恋愛は全く別だ。
羽田が好きなのは誰にも止める権利はない。

でも、羽田だけは止めてくれ」


< 14 / 60 >

この作品をシェア

pagetop