ライン
「交通費は規定だけど、会社が全部支給する。制服と靴は向こうが新しいのを出してくれるから」
「はい…」
どうしよう
嬉しい
「向こうは回転早いし忙しいからキツイ、でもそれだけ経験出来るし、頑張ればチーフにもなれる」
「はい!」
明日、会えるんだ
羽田さんに…
何て言おう
店長の声は既に右から左だった。
頭の中は羽田さんで一杯で
嬉しくて仕方なかった
なのに
店長の一言が
それを壊した
「名取、仕事と恋愛は全く別だ。
羽田が好きなのは誰にも止める権利はない。
でも、羽田だけは止めてくれ」