ライン

店長が石井さんを好きと言うより、石井さんが店長に好意を持ってるほうに近い。

アタシにはそう感じた。

石井さんは店長と近い年ながら、パートリーダを務め、パートやバイトのシフト管理をしている。

でも、管理をしているからと言って、自分を犠牲にしてまで易々と仕事の代理は出来るワケがない。

しかも、石井さんは夜は専門外。
そんな人が出ます。なんて言うのは好意以外の何物でもない。


あの言い方で確信した。

その時、アタシは密かに「勝った」と思った。


だって、石井さんが好意を抱いてるなら、アタシが入る隙は十分にある。

< 20 / 60 >

この作品をシェア

pagetop