ライン
次の日。
アタシは2人の姿を見てしまった。
今までと違う雰囲気の2人を…
朝9時半、店では必ず朝礼を行う。
アタシは休憩室に入ったままの店長、羽田さんを呼びに行くことになり、そこで目に飛び込んだのは
「店長、朝礼…」
「ん…今行く」
羽田さんの脇で、隠すように頬を拭う石井さん。
そして、なんとなく沈んだ顔の羽田さん。
この2人に何があったのかなんて、一目瞭然だった。
石井さんは店長にフラれた。
それしかない…
やっぱり、アタシの思った通り。
羽田さんには好きな人なんか居ない。
きっと、何か別の理由があるんだと思った。