ライン

「とにかく!無理なものは無理なんです」





そう。
何と言われようが、アタシは羽田さんが好き。
店長は好きじゃない。

好きとかの前に、そう言う対象で見てない。


今日は羽田さんが来るから気合い入れてお洒落してきた。

ナチュラルメイクして、髪は巻きすぎずユルフワにして、香水も洋服も甘過ぎないようにして


告白するシミュレーションだって何万回もして来て、ようやく隣に座れたと思ったのに。


これじゃ、気分は台無し…



アタシが店長に呼ばれたの、羽田さんが見てたらイヤだな…


そんな事を思いながら、飲み会の席に重い足取りを進める。

後ろから店長も着いて来てたが、それが余計に気を重くさせていた。

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