ライン
人も多く、騒がしいけれど、それが逆にいい。
幸い、大きなシートの中で何組かのグループが出来てるし、何の不自然も感じないはず。
羽田さん、早く来てくれないかな…
「…」
胸をときめかせ、姿勢も服装も整えて準備万全のアタシの隣に座ったのは
阿部店長だった。
「なぁ」
「はい?」
また始まるのか…
もういいよ
何度言われたって変わらないってば
どうせ同じ事を言ってくるんだろう。
羽田は止めておけ
そんなセリフ聞き飽きたし、いまは聞きたくない。
羽田さんが来るかもしれないのに。