ライン

「ただいまー。なぁ、プリンってなんでも良かったのか?」


「ん、あぁいいよ。プリンなら何でも食うから」





阿部店長が帰って来て、羽田さんに会話しながらプリンを渡してる時。

微妙な揺れが身体を伝う。





「なんか揺れてないか?」



その言葉に羽田さんはすぐさま部屋に入って行く。

阿部さんはクッションを手にし、「頭守っときな」と言いながらテレビを点け、突っ立ったままだった。


震度3。
微妙な揺れの報道に胸をなで下ろした頃、羽田さんがヘルメットを被ってやって来て





「なにそれ」


「被らされた」




阿部さんが笑い、羽田さんは不服そうな顔でテレビを見ながら腰を下ろす。

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