ライン
落ち着きを取り戻し、阿部さんと羽田さんが会話をしていた。
アタシはそんな2人を見ながら、阿部さんがまた何処かに行ってくれる事を願っていた。
「病院連れて行くか?」
「いや、いいよ。だいぶ熱も下がってるみたいだし、プリン食ったらケロッとしてたから」
「まぁ、ゆっくり休ませてあげるのが一番だな」
「うん」
「つーか、お前に過保護すぎな一面があったなんてなぁ…」
「うっせ。ビール持ってくる」
阿部さんが言う通り、羽田さんは立つ度に部屋に行ったり来たりしている。
食器を下げたり、飲み物を持って行ったり、体温計を持って行ったり…
子供を放って置けないんだろうと思った。