見せかけのヤンキー彼氏君
おまけに朝シャンしてセットした髪も乱れるし……最悪。


でも今日も…反対側の扉の脇にカレが居た。



キレイな黒の髪に理知的な瞳のカレ。


私よりも絶対に頭いいよな~
歳は同い年、年上?


カレを一目見ただけで最悪だったキモチはバラ色になってゆく。


「オッス…まりも」


私の頭上から聞き慣れたテノールの声。


見上げるとそこにはクラスメイトの桐生聖貴(キリュウコウキ)が立っていた。



「私は茉莉乃です…まりもじゃないって~」


「まりもは誰を見てる?」


桐生君が私の視線の先を見つめる。



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