生チョコ



「だから、お前」

嘘、あたし……!?
「あたしの名前知らなかったんでしょ!?」
「知らなかったけど俺のことお前がなんかチラチラ見てくるなと思ってお前を見たら、相葉は目合わせてくれなくてさ……」
「あー、ごめんなさい……」
「それでいつの間にか好きになってた。不思議だよな、名前も知らないのに好きになるなんて」
秀くんはニコっと微笑む。
「っ秀くん……!」
「ん?」
「あたしも秀くんのこと、好きです」

その時二つのゼリーが輝いて見えた。


午後4時。

秀くんの彼女になったあたしは秀くんとメアド交換をした後、秀くんを外まで見送った。
秀くんが見えなくなると、あたしは数時間前についた自分の匂いに気づいた。
「あっ!シェイク流すの忘れてた!!」


あたしは慌ててお風呂場へ向かうのだった――。






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