彼氏は吸血鬼!?

う~ん…。



「正直言って、全然楽しくない」



目をふせながらあたしは答える。



だって、ホントにそうなんだもん。



顔を見たい、とか

触れたい、とか思うけど


あたしは要君の彼女じゃないから。


要君にはラブラブの彼女がいるんだし。


そう思うたび、胸が締め付けられるみたいに痛くなる。



「そう?なんで?」



なっつーは分からない、とでも言うように首をかしげて聞き返してくる。




「…はっきり言って、楽しいっていうより、苦しいに近い…」




「あぁ!! そういうこと!!」



また笑顔になるなっつー。



あたしはなっつーみたいに恋愛経験も多くないし、まだ恋ってよくわからない。



だから不安になるんだ。



あたしだけひとり、なんか遅れてるみたいで。



恋っていう感情についてもよくわかんないし。



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