彼氏は吸血鬼!?
分かったのは、なっつーとあたしがめちゃくちゃ引き離されたってこと。
この学年は全部で5組ある。
で、そのうちなっつーが1組であたしが5組。
そんなに端と端にしなくてもいいでしょー!?
せめて隣とか、1つとばしてとか、少しでも近くが良かったよ~…。
「誰がいるのかな?」
そう呟き、もう一度あたりを見渡した。
仲良しの友達、できるといいな…。
あたしの目に留まったのは、ある人物。
う、うそ、でしょ…?
ど、どうして、あの人が…この高校にいるの!?
二度と会うことはないと思ってた人。
「要君…」
少しずつ薄れてた気持ちが、またよみがえってくる。
忘れようとしてもムリなんだ。
要君の姿を見つけた途端、胸に何か熱いモノがこみあげてきた。
今日から毎日、要君に会えるんだ。
うれしさでいっぱいだった。