*続*太陽のKiss






「明日引っ越しだっていうのに買いすぎたなー」


榎本さんが持っている袋の中には布団カバーやわたしが選んだカーテン、タオル数枚に小さいフライパン……

向こうで買えそうなものばかり。



「大丈夫ですか?」

「大丈夫大丈夫。それより、買い物つき合ってもらっちゃってごめんな」

「いえ」


カーテンを選んだり奇抜なデザインの時計を見て笑ったり、同棲するカップルみたいで楽しかった。

何より、榎本さんのこだわりを知ることができたしね。


「麻妃ちゃん、もう学校休み?」

「一応。でも修了式はまだなんですけど」

「じゃあ、バイト一緒の子とかあの関西弁の子とかと遊び放題だな」


いつも優しい榎本さんにしては、棘のある言い方。
それに、目が笑ってない。

なんか怒ってる?


























































< 128 / 148 >

この作品をシェア

pagetop