*続*太陽のKiss
「ここで大丈夫です!……あ、ごめんなさい。何か言おうとしてましたよね?」
榎本さんが何か言おうとしてたのに、言葉を遮ってしまった。
「ん……やっぱりいいや。家まで送らなくて大丈夫?」
「大丈夫です。榎本さん、荷物持ってるし大変でしょ?明日引っ越しだし。だから、ここで」
本当はもっと一緒にいたい。
だって榎本さんの言うように、これが最後かもしれないから。
「麻妃ちゃん…」
わたしの名前を呼び、手に持っていた荷物を地面に置いた榎本さん。
榎本さんの顔を見ていると、突然榎本さんの腕がわたしを包み込んだ。
「どうし─」
「…ありがとう。ごめんな」
わたしの言葉を遮り、呟くように言った榎本さん。
なぜかその言葉の意味を聞くのが怖くて聞けないでいた。