夏みかん。
冬哉side*

あ、さっきのコやん。
なんや。同じクラスだったん。

「ちょっとずるぅーい!あたしのとなり
 あいてますよ?」

ええええ!無理や!タイプとちゃうねんけど!
ここはダメモトで・・・
「ん?俺実果ちゃんの隣がえーな。」

      シ・・・ン。

はい、予想どーりの結果ァァ!
大人しくぶりっこ女の隣にしときゃ・・。

「なんだ?お前ら友達?まさかのカップル?」
クラスの男子のひやかし。
「へ?実果彼氏いたじゃん!?」
女子がざわつく。

「・・・・・・・・・。」
実果ちゃんが黙りこむ。
しばらくの沈黙。
そんな沈黙を破ったのは担任だった。

「あー・・とりあえず!自己紹介!なっ?」
ひどくあわてていた。
担任がこれだけであわてるとか、どんなだよ。

「あー、はい。」
自己紹介?何言えばええの?
前の学校とか?好きなモンとか?

「っとー・・。長倉冬哉!大阪からきました!
 バリバリの関西人っす!(笑)
 前の学校でバンド組んでました!
 よろしくお願いします!」

「よろーっ。」
「よろしく♪」
「よろしくなあ。」

よかった、なんとか大丈夫なんとちゃう?


「あ、じゃ。席は・・実果のとなりで!」
結局あの子の隣か、まあええや。
かわええし♪
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