永久凍女 エーキュートージョ
曲は全て私が書いてることになってる。

「女子中高生の代弁者」

の内モモだからね。


福岡から東京へ出てきたときは、

「私は人間の核心を揺さぶるようなアーティストになるんだ!」

なんて大きい夢持ってた。

でもオーディションはことごとくダメ。

歌詞が奇抜すぎるとか、
理解が出来ないとか、
いっつもそんなこと言われて。

だからこの事務所から誘いを受けたときは、本当に嬉しかった。

これで私を表現できる場を手に入れたって。

でも事務所が欲しかったのは、私の歌じゃなかった。

私の顔、

ただそれだけ。

ただ与えられた歌をさも自分が作ったように歌う。

そう指示された。

そんな風にして私はプロデューサーの操り人形になってしまったんだ。
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