いぢわる外科医


「あ、そうだ。」


「え?」


何かを思い出したかのようにパンと手を叩く二葉先生。


「コレ、あげます。」


二葉先生は白衣のポケットから何かを取り出し、私の手にポンと乗っけ、見えないようにギュッと握らせた。


何を貰ったのか気になり、手を開けようとしても、二葉先生の右手によってそれは阻止されてしまった。


「僕が出ていってから見てください。じゃあ。」


「えっ?ちょ…」


あたしの言葉を最後まで聞かずに病室を出ていってしまった二葉先生。


なんか出ていく時、二葉先生顔赤かった気がする。


気のせいかな?


なんて考えながら、二葉先生に何を握らせられたのかを確認するため、右手を開いた。


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