いぢわる外科医
「危なっかしいんですよ、貴方。」
「すいませんね。鈍臭くて。」
やっぱり毒舌。
リハビリに戻らなきゃ…と思い、二葉先生の腕からどこうとしたその時だった。
「…ぇ?」
二葉先生の腕にグッと力が入り、私はポスッと音をたてて二葉先生の腕に納まった。
「えっと……二葉…せんせ…?」
一応名前を呼び、何があったのか確認をとる。
しかし、二葉先生から返事が返ってくるはずもなく、回された腕に力が入るばかり。
抱きしめられてみないとわからない二葉先生の腕の力。
見た目からは想像がつかないくらい力があって、
貧弱そうに見えるけど、男の人なんだということを改めて感じた。