色に香りに摩訶不思議
第2話、「トランクスぎゃる?」
★
「生徒会長? 自分でアナウンス入れます?」
――今時のテレビCM、音楽が流れないCMってさ、よっぽど田舎の安普請CMくらいなもんだよね……
「いいえ、本職の鴇田さんに任せるわ」
「本職って、あたし、プロのアナウンサーじゃないですけど」
「でも、音楽に合わせて喋るのって難しそうだし……」
我が校の校内放送、テレビCMみたいにBGMを流し、その上にアナウンスがあるという、ちょっと洒落た放送が当たり前になっていたりする。
「難しくないですよ。時間枠を決めて、その枠内に喋り終わればイイだけですから」
「時間枠ですって? そんなプロみたいなアナウンスを? だったら、なおさら鴇田さんにお任せしたいわ」
時間枠を決めずに喋ったものを放送として流すと、いわゆる、『校長先生のお話』みたいにダラダラしたものになりがちだったりする。
しかも、普段のお喋りとは違い、放送で流すための喋り口、これは一定の速さを保ったまま喋らないと聴き辛いものになってしまったりもする。
――鴇田さんと上條さん、どちらが原稿を読むか、ナンヤカンヤと問答しあっていたんだけど……
結局、鴇田さんが原稿を読むことに落ち着いたのだった。
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「生徒会長? 自分でアナウンス入れます?」
――今時のテレビCM、音楽が流れないCMってさ、よっぽど田舎の安普請CMくらいなもんだよね……
「いいえ、本職の鴇田さんに任せるわ」
「本職って、あたし、プロのアナウンサーじゃないですけど」
「でも、音楽に合わせて喋るのって難しそうだし……」
我が校の校内放送、テレビCMみたいにBGMを流し、その上にアナウンスがあるという、ちょっと洒落た放送が当たり前になっていたりする。
「難しくないですよ。時間枠を決めて、その枠内に喋り終わればイイだけですから」
「時間枠ですって? そんなプロみたいなアナウンスを? だったら、なおさら鴇田さんにお任せしたいわ」
時間枠を決めずに喋ったものを放送として流すと、いわゆる、『校長先生のお話』みたいにダラダラしたものになりがちだったりする。
しかも、普段のお喋りとは違い、放送で流すための喋り口、これは一定の速さを保ったまま喋らないと聴き辛いものになってしまったりもする。
――鴇田さんと上條さん、どちらが原稿を読むか、ナンヤカンヤと問答しあっていたんだけど……
結局、鴇田さんが原稿を読むことに落ち着いたのだった。
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