色に香りに摩訶不思議



「体育館にあるステージ上の掃除とか、ステージ上にある放送設備のアレとかソレとかの点検やら……」

 加えて、ステージの両脇にある、目隠しされた袖の部分を掃除したり、袖にある放送設備の点検をしたりと、両手では収まり切らないくらいに数々あるメンテナンス項目。

「鴇田さん来ないし。一人で何十項目もあるメンテナンスとかやってたらさ、もう一時間以上も経っちゃったし……疲れたし……」

 ボクはステージの上手側袖にある階段をテクテクと上り、二階にある放送室へ向かっていた。

 ――疲れちゃったから、少しだけ放送室でサボりかまそうって考えてるなんてのは内緒ばなし……

「って、あれ? 電気も点けてない真っ暗な放送準備室に誰か居るみたいな?」

 体育館の二階にある放送準備室、そこはバレーボール部の部室として使うことか認められていたりする。


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