色に香りに摩訶不思議
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ボクは放送室に入るための防音扉を右手で解錠すると、左腕で抱きしめたままの美和を放送室の中へ拉致するよに引き入れ、そして、防音扉を閉めて施錠したのだった。
「ヒロ? あたしに何をしようとしてるの?」
美和にとって予想外の出来事をボクがやってしまったのか、ボクに抱きしめられたままの美和は小刻みに震えだしていた。
「美和はボクを馬鹿って呼ぶけどさ、ボクにだって美和に負けないくらいに人としての心はあるし」
「え? ヒロ?」
「ボクね、美和からヒロって親しみをこめて呼んでもらえて嬉しいよ」
「あ……ヒロ……」
「だってさ、ボクは美和から嫌われてるんじゃなかったんだって分かったから」
「もう、馬鹿……そんな言葉とか聞かされたら……期待とかしちゃうから、あたし」
「その期待はさ、今後の美和次第なんじゃない?」
「うん、分かる。ヒロが言うこと分かるから……あたし、頑張るから」
――美和が泣いている理由、やっぱりボクが原因だったみたいな……
「美和……ボクは謝るよ」
「え? え? ヒロ?」
「食えないカマボコとか呼んでさ、美和を傷つけたりしてさ、ホントにごめんなさい」
「ヒロ……」
「ボクも頑張るから」
「ヒロ? ヒロ?」
「美和にとって臭くない人になるように頑張るから」
「あはは!! ヒロ……あなた、体臭が臭いから……」
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ボクは放送室に入るための防音扉を右手で解錠すると、左腕で抱きしめたままの美和を放送室の中へ拉致するよに引き入れ、そして、防音扉を閉めて施錠したのだった。
「ヒロ? あたしに何をしようとしてるの?」
美和にとって予想外の出来事をボクがやってしまったのか、ボクに抱きしめられたままの美和は小刻みに震えだしていた。
「美和はボクを馬鹿って呼ぶけどさ、ボクにだって美和に負けないくらいに人としての心はあるし」
「え? ヒロ?」
「ボクね、美和からヒロって親しみをこめて呼んでもらえて嬉しいよ」
「あ……ヒロ……」
「だってさ、ボクは美和から嫌われてるんじゃなかったんだって分かったから」
「もう、馬鹿……そんな言葉とか聞かされたら……期待とかしちゃうから、あたし」
「その期待はさ、今後の美和次第なんじゃない?」
「うん、分かる。ヒロが言うこと分かるから……あたし、頑張るから」
――美和が泣いている理由、やっぱりボクが原因だったみたいな……
「美和……ボクは謝るよ」
「え? え? ヒロ?」
「食えないカマボコとか呼んでさ、美和を傷つけたりしてさ、ホントにごめんなさい」
「ヒロ……」
「ボクも頑張るから」
「ヒロ? ヒロ?」
「美和にとって臭くない人になるように頑張るから」
「あはは!! ヒロ……あなた、体臭が臭いから……」
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