kenka2
第2章 季節

「おはようございます!!」
大きな声が教室に響く。
「なんの真似だ?」
薫が全員に言う。
クラスメイト達が全員、
土下座をしながら出迎えていたのだ。

「単なる噂なんですが…
あの繭と憂を倒したとか…?」
よそよそしく言うクラスメイト。
苛立ちを隠せない薫。

「それが何だ?」
「お強いのは分かります。でも、
俺達は別に頂点を目指してる訳じゃ
無いですし、だから、その…」
「手を出すなと?」
「は…はい」
ふぅ。
薫はため息をつき、首を回した。
「安心しろ、雑魚に興味はねぇよ」
「そうはいかないっす」
声と共に、ユウが現れた。

「…お前」
「頭を使え、山田。こいつらも
利用しなきゃ上に行けないだろ?」
「どういう意味だ?」
「情報提供。そして、ココを今日から
ユウ達の拠点に決定。お前らは下僕」
その発言に驚く薫。
クラスメイト達は絶望的な
顔をして騒ぎ始めた。
< 16 / 113 >

この作品をシェア

pagetop