kenka2

「コイツに逆らう奴がいれば、
私が相手になろう」
薫はそう言うと、ユウを見た。

「お前は私に協力してくれている。
感謝してるよ。私の仲間だ」
「…」
ポカーンとした顔で薫を見るユウ。
頬を引っ張る薫。

「いってェ!!」
「そうだろ?ユウ」
ーユウ…。名前で…
「お前は、面白い奴だな」
ユウは微笑んで言った。
薫は得意げに笑っている。
「そういう事だ。文句が
あるなら、薫に言え」
「は、はい…」
生徒達は頷いた。
まだ少し怖がっている。
意味深にユウが微笑んだ。

パラパラと葉が舞う。
それと同時に血が散った。
道路沿いの道で、喧嘩をしている
少女と何人ものヤンキー。
数のわりに、少女は余裕そうに
勝っている。

「ぅらァッ」
すぐに、ヤンキーは全員倒れた。
用済みかのように少女は見下すと、
歩き始めた。

「まだだ…」
少女は一枚の写真を出した。
それを苦しそうに見ている。
「…直…」
呉羽のある方向へと進んでいく。

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