kenka2
第3章 動き

「直先輩…何で生きて…」
「どうゆう事すか?…」
教室では憂と繭が固まって
利津を見ている。
その様子を見ながら微笑んで
いるのは波留だけだ。

「だから利津だっつーの!」
直では無いと分かっていても、
信じたくない憂と繭。
繭は走って利津に抱きついた。

「直せんぱ…会いたかったです」
それを見て、憂も利津に抱きつく。
波留は微笑ましそうに見守っていた。
二人を見ながら、また悲しそうな顔を
する利津。
「苦しい。離せ」
3分ほどたって利津は二人を突き放した。
利津は波留を見る。

「妨害者は現れたか?」
「可能性のある者が現れました」
なんの話をしているか分からない
憂と繭は、お互いの顔を見合わせて
はてなマークを浮かべている。
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