kenka2

「せっかく手駒として居場所を
与えてやったのに…クズが。
少しでも期待したユウが馬鹿だった」
1年のクラスに帰る途中、二人の
少女が歩いているのを見つける。

「ん?宮崎…?」
奈央ともう一人の
隣の少女を見ると、その少女は
こちらを振り返った。
「…直?!」
3秒ほど見ると、何もなかったかの
ようにまた前を見て歩き出す利津。
奈央はそれに気付かず隣に居た。

少し後ろにいる奈央の様子から、
隣にいた少女の方が立場的に偉い
んだと理解するユウ。

「あっはー♪分かった♪」
スキップして階段をのぼる。
教室では薫が本を読んでいた。
ガラッと扉が開くと同時に、
ユウが入ってきた。

「どうかしたのか?」
「あぁ、聞け薫!てっぺんは…
直に良く似た少女っす」
「良く似た少女?」
「そうっす。宮崎があんな下の地位に
いるのは、頭との仕事が優先的で
呉羽を守れないからっす。頭も宮崎も
たまにしか呉羽に居ないことになる」
「という事は?」
「簡単っす。その仕事を遂行して、学校に
帰って来る消費した時間を狙えば…」
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