kenka2
「一人は宮崎と同じ
2年みたいっすねぇ…」
ユウが薫に話しかける。

「な、いつの間に!?」
ヤンキー達はユウの出入りに
気が付かなかったようだ。
薫は慣れたように返答した。

「宮崎?誰だ?」
「知らないんすか?」
「去年の話は興味ねぇ」
「宮崎の事を知らないのは駄目っすよ。
アイツはてっぺんに立った女っす」
てっぺんと言うワードを聞いて、
少しピクッとする薫。

「今年もソイツがてっぺんか?」
「そうとは限らないっすよ。宮崎、
進級してから学校来てるの、
あんまり見ないすから」
チッと舌打ちすると薫は
不機嫌そうな顔をした。

「焦りは禁物っす。ユウとしては、
その新しい神田波留ってのも気になるし。
敵情視察にでも行ったらどうすか?」
ニヤ、とユウが笑った。
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