kenka2
『直‥‥!』
両親は震える手のひらで、
直を優しく撫でた。
直は苦しそうに言う。
『話したい奴がいるんだ‥
あたしと同じ‥‥放って
おけないやつが‥‥』
直は利津をちらっと見る。
『席を外してくれないか‥‥』
『‥‥待ってるよ』
軽く笑う直。しかし、それが
直との最後の会話になった。
直が死んだ次の日。
彼女に影響を与えた呉羽が
見たくて、学校へ来た。
不良が沢山いる。利津に
ガン飛ばしをしてきた。
‥がすぐにやめた。
決まって同じことをいう。
『直先輩っ?』