kenka2

暗く重い空気が流れる。
部下と見える女子生徒達がひとつの
椅子を囲み、立ち尽くしていた。
椅子に座る頭は重そうな目を開く。

ー岸沼高校。
今日、呉羽との対戦をする学校。

「頭、そろそろです」
「…もうそんな時間か」
”頭”と呼ばれる人物は立ち上がった。
するどい眼差し、殺気。
名前は「札島寧々」。

「聞いたか!?」
とある教室でとあるヤンキーが
誰にも聞かれぬようトイレで話していた。

「岸沼校とやるんだろ?あそこに
ダチがいるんだけどよ、そいつが怖そうに
言ってたよ。頭が怖いって」
「あそこの頭、やべぇんだろ?
直先輩にも勝ったことあるらしいし…」
「まじで!?そりゃ化け物だろ!」
「でも何でそんな強い学校が、うちと
休戦してたんだ?」
「さあな…上の考えることは、
あたし達にはわかんねぇよ…」

黙り込む一同。
「…なんであたし達を頼って
くれねぇんだろーな」
「思うんだけどよ…最近の呉羽、
活気悪くねぇか?変な勢力のせいで、
重い雰囲気になってるし…」
「頭は何を考えてるんだ?」
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