kenka2

途端にユウは顔色を変えた。
今まで見せたことがない、同情の
混じった顔だった。

ーこいつは、何かあるな…
憂は確信した。

「…何が信じるだ。偽善者が」
ユウは薫に近付き、至近距離でガンを
飛ばす。そのまま彼女を見つめる。
目を見つめたまま薫は目線をユウから
離さない。

しばらくすると、ユウは新しいガムを
出して噛み始めた。
「お前らでやれ。胸糞悪い」
「了解~」

薫を重い目で睨み付けたあと
ユウは去っていった。

「さて、どうしようか」
憂は怒りで満ち溢れていた。
何なんだよ…何なんだよソレは!!
拳を握って、喧嘩が始まった。


「ユウが席をはずしたって。
面白い展開…。どう思います?」
「しらねぇよ…直じゃねーんだから」
「貴方は動かないんですか?」
「黙ってれば宮崎が来るだろ。
急ぐ必要は無ぇ。今すぐにでも
呉羽は潰せるからな」

岸沼校で話す2人。
部下は全員出かけていた。

「貴方のそういう所が好きですよ」
ナジカは笑いを浮かべた。
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